病院の夜は早い。朝はもっと早い。
夜型の人間とは、正反対の世界だ。
だいたいの病院は、夜は9時〜10時に消灯時間がやってくる。
人間、健康になりたかったら、この時間に就寝しろということなのだろう。
日付が変わってから眠っていた人間には、まだまだ目が冴えている時間帯だが、3日もすれば慣れてくる……はずなのだが、病棟は夜も色々騒がしいし、痛み等で体調不良な方も多く、よく寝るれるお薬をもらっている患者さんも割といる。
わたしは眠れないなら眠れないままに、夜を過ごしている。
ただ一つ気になることは、消灯後たまにベッドのそばのフットライトが点灯することだ。
暗闇に小さな明かりが灯り、消えてはまた灯るを数回繰り返す。
一晩中繰り返されるわけではないので、そのままにしている。
消灯後の病室の床を這い回る生首や手首。
消灯後の病室の床を這い回るGやチュー。
自由に逃げられない身としては、後者の方がより怖い。
白い包帯の上を這い回るGやチュー。
恐ろしや、恐ろしや。
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